福田講師インタビューその4「コンセプトフレームワークで新市場創造戦略を作る」

日本能率協会で講師を務めておられる縄文コミュニケーション株式会社 代表取締役 福田博講師からお話を伺いました。
(以下敬称略、役職当時)

コンセプトフレームワークで新市場創造戦略を作る

中川
日本人は答えがある問題に対する回答は優れていますが、解が無い、不確実性の高い問題には非常に弱いという話をよく聞きます。

福田
そうですね。日本は、ものづくりの実践や現場に力を発揮します。これはこれで、大変素晴らしい強みです。一方、アメリカは、ものづくりに対してはどちらかというと、それ程、価値を見出しません。むしろ、今までにない新しい価値を創造するためのコンセプトを開発する力がとても強いですね。

つまり世の中にない、コンセプチュアルな新しい商品やサービスを開発する力が優れているんです。もちろん先行者利益が得られます。

ですので日本もこれからは、先の見えない中でも、コンセプチュアルなことを構想し、これからどういう商品が、お客さんに喜んでもらえるのか、どうしたら新しい需要ができるのかを考える力を強化すべきだと思いますね。

中川
コンセプチュアルな価値を具体的に創るには、どの様に考えたら良いですか。

福田
コンセプト開発で重要なのは、まず、基本中の基本ですけど、やはり顧客インサイトです。「お客さんの本音は何か」というところを掴むことですね。

調査手法としては、顧客不満足調査とか、エスノグラフィーなどは、とても使い勝手が良いですね。

でもそれ以上に重要なのが、担当者自身が消費現場に赴いて、お客さんに接触し、自分の皮膚感覚で掴んでいくということです。消費行動を観察したり、さりげなく意見を聞いたり、その商品は生活にどの様に貢献しているのか、などなど探ることは、いろいろあります。

それと、潜在ニーズを見つけるための手法として、不平や不満をくっつけて、ひとつの文脈にして、新しく顧客ニーズを開発しようという手法なども面白いです。これは潜在ニーズは、不平や不満に出るということを、利用したものです。

こうした顧客インサイトを行って、あるべき価値、目指すべき価値を、コンセプトに凝縮させます。そしてコンセプトを到達目標として、細部を詰めていきながら新しい価値を創造するのがコンセプトフレームワークです。

コンセプトフレームワークは、Goal、Concept、Who、What、How、Whyという分かりやすい構造で、具体的な事例を紹介しながら解説します。実際に、使って見ると、明快な目的に基づき動きますので、誰に、どの様な価値を、どの様に提供したら良いのかが見えますし、チーム全員の指針になり、またチームの一体感も図られます。

中川
福田さんのセミナーでは、実務で役立ついろいろなフレームワークについて、解説されるとの話ですが。

福田
実際に現場で使えるフレームワークをいくつか選んで紹介しています。

フレームワークは、状況を的確に分析したり、把握したり、問題の本質を掴む道具です。そして戦略プランを構想するときの型です。体系的に組立てられているので、スピードも速くなり、リスクの軽減にもつながります。


それとフレームワークは、使えば使うほど、切れ味が増すので、どんどん使ってみて下さい。使い込んでいくうちに、物足りなくなったら、自分のフレームワークを創れば良いんです。これが、「型破り」です。そうなれば、独自の分析力や発想力が、身についていることになります。

ですので、自分のスタイルを創り出すためにも、基本的なフレームワークを使い込んでみては如何でしょうか。

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