福田講師インタビューその5「強みを活かして多角化と業態開発で成長する」

日本能率協会で講師を務めておられる縄文コミュニケーション株式会社 代表取締役 福田博講師からお話を伺いました。
(以下敬称略、役職当時)

強みを活かして多角化と業態開発で成長する

中川
新しい市場を創るためには、自社の経営資産を見直して、強みを活かして市場で勝てる価値を創り出さないといけないですよね。

福田
そうですね。市場の中で、良いポジショニングを取れたからこそ、今の発展があるんでしょうから、その強みを活かすことが基本中の基本ですねよ。

どの様な商品やサービスでも、市場の変化や競合要因により、陳腐化や加齢現象は起きます。それと、既存のお客さんだけを相手にしていると、成熟化とともに、どうしても先細りしてきます。ですので、erベネフィットといわれる、「Better」「Cheaper」「 Easier」と言われる商品の改善・改良を行なって、お客さんを増やしていくということはマストですね。

そして次の成長モデルを考える時には、つまり、既存主力商品以外に、新たな成長商品を開発する時には、いきなり見知らぬ異業界、異業種に新規参入するのではなく、自社の強みが生かせる周辺市場に、進出することが重要です。

中川
さらに成長を求めるとなると、どの様な取り組みになるでしょうか。

福田
成長している企業を観ると、周辺市場で成功すると、次は、強みを活かしながら全く新しいコンセプトの商品で、全く新しい市場へ思い切って進出しています。いわゆるブレークスルーイノベーションを実行しています。

例えば、現在は、日本を代表するブリジストンという企業があります。祖業は、仕立屋で白足袋を作っており、評判の良い会社でした。ところが第一次世界大戦後、不況に陥り、売上も激減。新たな成長をモデルが、必要になりました。

そこで白足袋の裏にゴムを付けることを考えたのです。いわゆる「地下タビ」です。当時の労働者が使う競合商品は、わらじでしたので、もちろん使い勝手は良く、大いに人気になりました。さらに子供達のために、ゴム底のシューズを作り、これも売れました。

そして、次の成長を目指して考えたことは、なんと自動車にゴムを履かせることを考えたのです。いわゆるタイヤ事業への進出です。それも1930年代のことです。「先見の明」があるということですね。

ですから自社の強みを活かしながら、周辺市場へ進出する。そしてさらなる成長を目指すには、強みを活かしながら、新しいコンセプトで、新しい市場へジャンプすることが必要なんですね。

この様な企業の成長モデルを、「成長マトリクス」や「業態開発モデル」などのフレームワークを使いながら、解説します。

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