福田講師インタビューその5「デジタルマーケティングは、益々進化する」

日本能率協会で講師を務めておられる縄文コミュニケーション株式会社 代表取締役 福田博講師からお話を伺いました。
(以下敬称略、役職当時)

デジタルマーケティングは、益々進化する

中川
デジタルメディアや個客データ解析技術が凄い勢いで進化していますが、これからは、どの様な変化がおきるでしょうか。

福田
デジタルテクノロジーの進化は、目を見張るものがありますね。処理スピードは速くなり、コストも下がっています。そして今では、端末も進化しているので、プラットフォーム上ではなく、端末側にアプリを持たせてもスムースに動きます。

さらにデータ解析で言うと、AIの進化も目が離せません。これまでは、せいぜいセグメントという考え方でしたが、先ほど話したように、これからは個人を特定して、コミュニケーションが出来る時代になります。

中川
最近は、広告会社を通さずに、クライアントが、直接、媒体枠を買い付けることができると聞きますが。

福田
そうなんですよ。媒体取引の自動化が進んでいるんです。

例えば、ユーザーが特定のHPにアクセスしたら、そのHPの商品に興味があるということですよね。アクセスするという行為がWeb広告のリクエストになり、そのニーズに合った広告を瞬時にWeb上に出すことができるんです。

これは、お客さんがボタンを押した瞬間に、広告を出したい数社がオークションを行なって、1番高い値段を出した会社の広告を、アクセスしたお客さんに出すという仕組みです。この一連のプロセスが、1/100秒くらいで行なわれています。

これはリアルタイムビディング(RTB)という金融工学から出てきたアルゴリズムで、日本でも普及し始めています。

中川
テレビもインターネットと接続され始めているとう話を聞きますが。

福田
実は、既に3割のTVにインターネットが接続されています。おそらく2020年には5割を超えるでしょう。そうなるとTV広告という概念が、大きく変わります。

今まで、TV広告をしていても、視聴者の顔が分からなかったんですが、これからは単身世帯向け、性別、年齢層別などの属性データが把握できるし、視聴行動も把握できます。となるとテレビ広告の世界も、「顧客の顔が見えるコミュニケーション」が、できるようになります。ターゲット別CMも可能でしょうね。

性別だけでも区別ができれば、それだけで効果は倍になります。カスタマイズTVCMは、もう視野に入っています。

中川
紙媒体の変化は、いかがでしょうか。

福田
新聞も雑誌もそういう意味では、自社の顧客資産を活用するために、ネット上で新たにメディアサイトを立ち上げ、紙とネットの相乗効果を狙っています。

日経の場合、雑誌などで多くのブランドがありましたが、各媒体の顧客IDを統合化して、約300万人程度の顧客データベースを構築して、広告配信に役立たせています。

これからは、個客IDを掴んでいるメディアは、「我々のメディアは、こういう顧客特性のオーディエンスを持っていますから、ここに広告を出しませんか」というセールスが普通になっていきますね。

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