高橋講師インタビューその5「異業種交流が学びに与える影響とは?」

日本能率協会で講師を務めておられる株式会社MOMO 代表取締役 高橋澄子講師からお話を伺いました。(以下敬称略、役職当時)

異業種交流が学びに与える影響とは?

自社との違いを認識するのは、参考になりますよね。

(高橋)
私は、ある業界や商品領域に特化しているコンサルタントではありません。

それは強み、弱みの両面が方あると思うのですが、 多くの皆さんがおなじみの全国的なブランドやプライベートブランドを世に出している大手企業のお手伝いを多数してきた経験から、マーケティングと言われる仕事は会社によって、こんなにも違うんだということに本当に驚いています。

「ニーズ」という言葉ひとつをとっても使扱い方が同じようで微妙に違う。
「商品コンセプト」の要件や書き方についても細かい点で本当に違っていて。

どれがいいか悪いかではなく、マーケティングの原則にのっとっていればいいのですが、自社内の視点だけでは判断がつかないでしょう。

セミナーに参加することで講義の内容だけではない「気づき」を得ることもできる、ということですね。

(高橋)
そうですね。

他の参加者の意見や考え方をきき話し合える機会をたくさん設けているので、自分以外の消費者を知る、他社のマーケターやマーケティングを知ることで、刺激を受け、自分たちや自社のマーケティング業務を見直す良いきっかけになると思うんですよね。

「こんな考え方もあるんだ」「もっとこうしたい」というヒントがたくさん見つかると思います。
自分たちに何が必要なのかを考えていただければいいなと思います。

マーケティング全体の方向性を考える役職として、マーケティング最高責任者(Chief Marketing Officer略してCMO)の存在が重要だと思うのですが、日本企業では、まだまだ数少ないですよね。

一時期、CMOを置くべきだと脚光を浴びた時がありましたが、結局、浸透しなかった。

(高橋)
浸透しなかった理由の一つは、日本企業は「良いものをつくれば売れる」という品質重視・ものづくり重視の傾向が強く、売れなくなると今度は営業重視・販売重視へと移行し、マーケティング活動の全体をマネジメントしようとする傾向が弱かったことにあると思います。

このため、営業や製造部門に比べると、マーケティング部門の人員は圧倒的に少ないのが一般的です。

企業の中の力関係でいうと、「売上を作っている」営業部門、「商品を生産し利益を出している」製造部門のどちらか、あるいは両方の声が大きく、価値を創造しているにも関わらず、両者の間に挟まれているマーケティング部門は陰が薄い存在でした。

だからCMOも誕生する余地がなかったのだと思います。

今からの時代は、マーケティングを疎かにすれば、事業が立ち行かなくなると思います。
その意味ではこれからの時代はマーケターには良い風が吹いてくるのではないでしょうか。消費者が欲しいものが見つからない中で、圧倒的に伸びるマーケットもない、ヒット商品も出ない。

そんな状況下で、改めてマーケティングに力を入れる必要性を感じている消費材企業は非常に多くなってきました。

企業全体でマーケティングに答えを求める場面が増えています。
今後、日本でもマーケティング部門に光が当たっていく可能性があると思っています。

マーケティングの重要性が再認識され、マーケターの存在自体も注目されるようになるといいですね。

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