マーケティングインタビューその1|汎用化した部品ビジネスの課題とは?

弊社も新しい技術に取り組んで行かなければ、今までの汎用化した部品のビジネスは、徐々に失速してしまうだろうというのが課題になっています。

BtoBマーケティング基礎セミナーにご参加いただいたAさんを訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)

※事務局注:Aさんはご事情により社名・氏名は控えたいが、本セミナーが業務に大変役に立った事からインタビューに快くご協力くださいました。

汎用化した部品ビジネスの課題とは?

中川
本日は、BtoBマーケティング基礎セミナーにご参加いただいたAさんからお話をうかがわせていただきます。
まず、Aさんの現在のお役職と業務内容について、お聞かせください。

Aさん
私は弊社の取締役 半導体事業部長でして、管轄範囲は事業企画を行う半導体事業部と海外営業です。

中川
具体的には、Aさんはどのようなことをしていらっしゃるのでしょうか。

Aさん
私は事業企画や製品企画、それとマーケティングを管轄しています。

弊社は事業部制を敷いておりますので、基本的な中期計画や予算の策定については事業部が担当しております。
事業部制の多くの会社がそうだと思うのですけれど、これらの計画に基づいて、我々から営業チームに依頼を行います。例えば、この目標に対して、このような製品と販売ルーツを用意するので、このターゲット(親機、業界)に販売してください、といったようにです。

また、川上の方向を向いて、開発・技術チームに、このような製品を作ってくださいと依頼します。

我々の部署は、「そのようなロードマップで行きましょう」というアウトプットを出す部署ですね。

中川
海外営業もご担当されておられますが、御社は台湾とフィリピンに工場がございます。

Aさん
台湾とフィリピンはあくまで生産拠点でして、私の管轄ではありません。

弊社の海外拠点は、中国、台湾、シンガポール、香港、韓国にあり、現地の販売チームを束ねているという位置づけになります。

中川
アジア地区で販売するに当たって、ご苦労なさっている点はございますか。

Aさん
やはり、家電やパソコンなどの事業は中韓勢の劣勢に立たされており、我々のこれまでのメインのお客様である日本メーカーの挽回は非常に困難なことだと思います。

半導体事業そのものについても、2,3年前まではまだ日本企業の力が強かったのですが、最近は中国メーカーが力をつけてきており、競争が激しくなってきていると肌感覚で感じています。

日本の品質のレベルの高さは、日本ブランドとしてアジア地区では高い評価を得ていたのですが、中国のローカルメーカーがどんどんと台頭してきています。

弊社も新しい技術に取り組んで行かなければ、今までの汎用化した部品のビジネスは、徐々に失速してしまうだろうというのが課題になっています。

中川
中国メーカーが力をつけてきたことで、日本製の製品との品質差が少なくなってきたということですね。

それに対して、Aさんがいらっしゃる事業企画部門が、開発・技術チームにプッシュして、新しいところを伸ばしていこうとしていらっしゃるのですね。

Aさん
基本的にはそういうことになります。

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