言葉を聞いたことはあっても、それを当社の製品に落とし込んで実務に活かすための細かい分析などはできません。
三菱鉛筆株式会社 商品開発部の若宮さんを訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
最近の新人が持つ課題とは?
中川
マーケティング入門セミナーを受講させようと考えたきっかけや、当時お持ちだった課題感などをお話しいただけますか。
若宮
最近の学生の方は非常に優秀で、4Pや3Cのような基本的なマーケティングに関しての勉強は、学校でしてきているようです。
ただ、言葉を聞いたことはあっても、それを当社の製品に落とし込んで実務に活かすための細かい分析などはできません。
テストは解けるのでしょうけれど、それを自分の手法として活用するという点では少し実力不足かと思います。
そのような課題に対して、このセミナーを受講させることが、セミナーの内容としても非常にいいのではないかと思いました。
中川
大学ではいろいろ机上の勉強をしてきているけれど、それを実際に御社の中で使うために、どうやって手を動かすか。
そのようなところがまだ不足なさっているということですね。
それはここ最近の課題ですか、それとも以前から感じておられる課題ですか。
若宮
結構、昔からの課題だと思いますね。
私たちも入社したときにはそういう理論などは何も知らないで入社してきましたし、マーケティング理論なんて、昔はありませんから。
努力と根性でという時代でしたので(笑)。
そういう意味では、知識があるだけでは使いこなせず、アウトプットが出てきませんので、使いこなすための道具にしてほしいという意識がありました。
中川
実際に、セミナーを受けられて、今の課題感は解消されましたか。
若宮
そうですね。
まずよかった点は、持っていた課題に対して、馴染みのある企業の事例を、実在のケーススタディとして示していただき、実例として非常にわかりやすかったということを受講した人間から基地いております。
ただ、一方で、まだ入社して数カ月ですので、当社の製品のカタログの品番を覚えるだけで手がいっぱいのような状態です。
ですので、商品コンセプトや、ターゲットやセグメントの把握といったところまでできていません。
ですから、自分たちの製品と、この講義でうかがった内容をうまく結びつけることができなかったのではと思います。
それは、セミナー内容に問題があるということではなく、単純に経験の浅さだけの問題だと思いますので、2年目、3年目で参加すれば、それは違った知識が得られるのかなと思います。