福田講師インタビューその2「ブランド・コミュニケーションの基本は、『顧客理解』」

日本能率協会で講師を務めておられる縄文コミュニケーション株式会社 代表取締役 福田博講師からお話を伺いました。
(以下敬称略、役職当時)

ブランド・コミュニケーションの基本は、『顧客理解』

中川
難しい状況になっていますね。それでは、どの様なことを基本にブランド・コミュニケーションの計画作成に取り組んだら良いのでしょうか。



福田
基本は、やはり顧客理解ですね。いわゆる一般的な消費者調査をしても、それは顕在化されたニーズなので、そこからコミュニケーション戦略を導き出そうとしても難しい時代になっています。


そうではなく、お客さんも気がついていない潜在ニーズをどうやって炙り出すかというのが、顧客インサイトの基本ですよね。



お客さんの購買を動機づけるスイートスポットが、見つけられないと、ブランド・コミュニケーション自体もスルーしてしまいますので、やはり基本はお客さんの理解です。決して企業都合や担当者都合では、考えないことが大切です。



中川
顧客インサイトの発見方法も最近は変わってきているようですが、いかがですか。



福田
大きく変わってきている点は、今まで手が付けられなかった大量の顧客データの収集と解析できるようになったことです。


今は、カスタマーセントリック、「顧客中心主義」という考えが一般的ですが、これからは、1人ひとりの個客に焦点を当てる、「個客中心主義」に変わると思っています。


今は、個客の購入データは、かなり分析ができるし、さらに個客のアクセス行動データも解析できるようになっています。なので商品を購入しようと考えている生活者に、ネットで調べている段階からアプローチできるようになっています。


さらに商品を購入した生活者は、その商品の評価や体験談などをネット上で発信しているので、その声までも分析できるようになりました。個客理解が進めば、益々、コミュニケーションの効率化が図られるようになりますね。



中川
市場が成熟化してくると、消費者が求める情報の中身も変わってきていると思いますが。



福田
1990年代くらいから、市場は成熟化してモノ余りになり、「モノからコトへ」と変化して、生活者の求める価値は、「所有価値」から「体験価値」にシフトしています。


そうなると、モノの価値、即ち、機能価値だけを一生懸命に伝えても、心に響かないのです。


そうじゃなくて、この商品を持っている意味って何なんだ、使ったならどういう嬉しさがあり、どの様な体験ができるのかというのが求められるんです。さらにその商品の社会的価値などを伝えることが、お客さんの共感を勝ち取るための切り口になるんですね。


それともうひとつ、現在の各社のコミュニケーションを見ていると凄く気になることがあります。

今の企業担当者は、消費者ではなく、あまりにも競合を意識し過ぎるんですよ。「競合他社がやっているから、我社もこうしなければならない」と、ものすごく神経質になっていると思います。



しかし、あまりにも競合を意識し過ぎていると、ともすると消費者を見失う恐れがあります。あくまで、われわれがウォッチしなくてはいけないは、生活者です。そして、消費を通じて得られるお客さんの知恵や体験を自分たちのマーケティング活動の中に取り込んで行くのが必要ですね。



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